楽天スーパーSALEやAmazonプライムデーなど、6月はECサイトのセールが続々と開催された。筆者も、あるプレスリリースが目に留まり、先延ばしになっていた家電のスマート化をしようと、あるデバイスを購入した。
セールをきっかけに購入した+Styleのスマートマルチリモコン今さらながら入手したのは、+Styleの「スマートマルチリモコン」。発売は2019年10月と1年半以上前で、当時から気にはなっていたものの何となく購入を見送っていた。セールがきっかけとなり、再びその名前を目にしたことで購入してみようと思った次第だ。
スマートリモコンが便利なのは、既存の家電を買い替えることなく、スマート家電化できるところにある。自宅のテレビはAndroid TVなので、Googleアシスタントを経由して音声でオン・オフなどのコントロールはできるが、エアコンや照明、レコーダーなど、その他の家電はリモコンを使う必要があった。これを、Google Home(現Google Nest、筆者が使っているのは初代のGoogle Home)やスマホ経由で操作するには、すべてを対応製品に買い替えるより、リモコン操作をスマート化した方が手っ取り早いし、コストも安い。
購入後にまずやってみたのが、照明のコントロール。もともとリビングの照明の片方がリモコン対応していたので、これをスマートマルチリモコン経由でコントロールできるようにした。次に、テレビのチャンネル変更を設定。エアコンも、オン・オフのコントロールだけでなく、風量の調整や温度変更までできるようにした。レコーダーは電源をつけた後はリモコンで操作した方が早いため、起動と終了だけ、音声でできるようにしている。
リモコン操作に対応していたテレビ、レコーダー、エアコン、照明を一気にスマート家電化できたスマホを使った操作は、+Styleアプリで簡単にできた。特定のよく使う操作は、「スマートモード」で「シーン」を設定しておくとワンタップで呼び出すことができ、登録作業も直感的だった。一方で、少々苦戦したのが音声でのコントロール。Googleアシスタントとの連携は、若干だが手間がかかった。電源のオン・オフ程度なら、Homeアプリから「Works with Google」で+Styleのアカウントを読み込むだけでできるようになったが、それだけでは細かな操作ができない。
+Styleアプリでシーンを設定しておくと、よく使う操作をすぐに呼び出せる。Googleアシスタントから呼び出す際にも必要となる設定だたおえば、テレビのチャンネル変更やエアコンのモード変更などは、Googleアシスタントのルーティンから、+Style側で作成したシーンを呼び出せるよう、手動で設定する必要があった。
中でも面倒だったのがテレビのチャンネル。チャンネルの数だけシーンとルーティンを作成しなければならず、入力の手間がかかった。Googleアシスタントがなかなか「Eテレ」を認識してくれないため、仕方なくEテレは「教育テレビ」で呼び出すようにするなど、工夫も必要になった。
+Styleアプリ側でリモコンの数字ボタンを押す操作を「シーン」に登録したあと、それをルーティンの機能で呼び出すとは言え、手間がかかるのは最初だけ。設定さえ済ませてしまえば、あとは声だけでコントロールでき、家電の操作が快適になった。朝起きたあと照明をつけ、天気予報を音声で流してからテレビをつけるといった一連の作業も、「OK、Google おはよう」一発でできる。出かけるときも、「OK、Google いってきます」と言えば、照明やエアコン、テレビをまとめて消せるため、時間がないときでも慌てなくていい。複数のリモコンやスイッチを使ってこれらの操作をすることを考えると、手間が大幅に減った印象だ。
副次的な導入効果として、家族全員で外出したときに、外出先からエアコンをつけておけるようになった。特にこれからの季節は、エアコンを消して外出すると、帰宅直後は蒸し風呂のように暑くなってしまう。あらかじめエアコンをつけておければ、帰宅直後から涼しい部屋で過ごせるメリットは大きい。Android 11の場合、電源キーを長押しすると、登録済みのスマートホームデバイス一覧が表示され、オン・オフを切り替えられるため、スムーズに操作できる。
外出先からも、簡単に家電をコントロールできる。あらかじめエアコンをつけておけるのが便利結果として、あまりに便利だったため、リビングの残り半分の照明もスマート家電化するために、+Styleで「スマートLED電球」も買ってしまった。このままだと、キッチンの電球もそれに買い替えてしまいそうな勢いだ。ラインナップが充実していて、徐々に買い足していった製品をまとめてコントロールできるのは、スマート家電をそろえた+Styleの魅力と言えそうだ。